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2024年08月17日

終わらない薩長政治ー御皇室と薩長の絆ー

 

みなさんお元気ですか?行政書士の松山です。
明治維新から156年経ちますが【藩閥政治】(薩長政治)が平成・令和の時代になってもまだ終わりません。教科書には「1924年(大正13)の護憲三派内閣以降は政党内閣の慣行が生まれ、藩閥政治は終焉(しゅうえん)した。」とありますが戦後も岸内閣佐藤内閣小泉内閣安倍内閣…と薩長政権が続きます。いったいなぜでしょうか?


雑誌フライデー記事HPよりURL引用。2012.11.04
https://gendai.media/articles/-/33956?page=1&imp=0

上記雑誌フライデー写真の小泉進次郎元環境相の祖父である小泉(鮫島)純也元防衛庁長官の故郷は鹿児島県の加世田地区。この写真は戦後の政治家を撮影した数ある写真の中でもベストショットと解します。この写真一枚に800年間の日本の歴史の重みが凝縮されているのです。進次郎氏のご先祖様、鮫島家は建久3年(1192年)源頼朝より阿多郡の地頭職に任ぜられた名門中の名門です。源頼朝以来の名門なんて、島津家や鮫島家(小泉家)の他、今の日本にどれだけ生き残っているのでしょうか?しかも始祖たる鮫島家宗は治承4年(1180年)頼朝挙兵以来の主従として折り紙付きの名門といえます。 聴衆から「おかえり~」と声を掛けられ3000人の群衆が詰めかけていますが、進次郎氏は紛れもなく薩摩の系譜を継ぐ男(薩摩隼人)なのです。

※しかし、講談社 フライデーの当該記事を着想した方が、編集部内のどなたかは知りませんが、よほど日本の戦後政治史を足で追って日本の歴史への深い造詣がないと発想すらできないでしょう。そしてこの写真を選択した鳥瞰的視点。なぜ学者への道を選ばずに雑誌編集者の道を選んだのか、小一時間程尋ねてみたいところです。


閑話休題。ここ30年間、印象深い総理大臣を4名ピックアップすると「薩長と、その同盟藩」に行き当たります。進次郎元環境相は当選確実なので便宜上、内閣総理大臣に含めます。

小泉 純一郎(薩摩藩)
安倍 晋三(長州藩)
菅 義偉(秋田藩)※戊辰戦争における薩長の同盟国
小泉 進次郎(薩摩藩)

菅元総理は安倍内閣の官房長官で支え、今回の総裁選で進次郎氏を推しましたが、薩長と秋田藩の同盟関係も156年経ったいまでも存続しているのかと感慨深いものを覚えます。そして菅元総理ですが、おそらく冒頭のフライデーの写真を見ている筈です。進次郎氏は紛れもない薩摩隼人と認識したはずです。冒頭フライデーの写真は歴史を動かした一枚の可能性があります。

菅 義偉.jpg

小泉元総理の郵政解散の頃、天皇が農林水産相の罷免を認証→7条解散の流れには総理よりもむしろ、平然と認証・裁可された天皇陛下(現・上皇陛下)に凄みを感じた事をまるで昨日の出来事のように思い出します。天皇の認証がある以上、もはや誰も逆らうことができません。小泉純一郎総理は錦の御旗を得たのでした。
記事主は当時「え!?参議院の否決で衆議院を解散?解散権の濫用が特段の事情にあたって、天皇陛下は署名拒否権とか発動しないのかな?小泉さん大丈夫だろうか。無傷で済むのか?」なんて愚問が脳裏を掠めたものですが、憲法7条以前に、薩摩と朝廷の絆がいまだにだ強いことを再認識させられる政治事件でした。

小泉総理も衆議院の2/3を超える大勝利で、勝てば官軍。勝ったので濫用云々も不問でした。結果的に進次郎氏を後継者に据えることも許され、自分の息子も内閣総理大臣への世襲の道も整備されました。これがもし負けでもしていれば賊軍です。内閣の解散権濫用で未来永劫言われ続けるところでした。進次郎氏が第102代内閣総理大臣になる道もあり得ませんでした。

平成17年8月当時の天皇陛下も、内閣の権限濫用を思念されたとは思いますが、おそらく念には念を入れる意味で、大化の改新(乙巳の変)、壬申の乱、承平天慶の乱、承久の乱、明治維新等と、過去に天皇家が関わってきた事件と対比されたと思います。過去1000回以上葬式を出した家が天皇家しかないように、歴史に関わり続け政変への対処法を保持する「」も天皇家しかありません。歴史の重みがもはや違うのです。

下されたお答えは「これが濫用とすれば、大化の改新、承平天慶の乱に、明治維新はどうなるのか」「直近たる明治維新に比較しても、ごく微々たるもの」「→明治維新の延長上の平成」「→今回も薩摩が勝つ」「→vetoはない」「→GOだ」という具合に、今振り返って記事主は想像します。そもそも天皇家にとって濫用がどうとか左程重要ではなく「勝つか負けるか」が重要なのです。なにしろ(勝てば官軍)なのですから。日本で天皇陛下だけは全く違う視点で郵政解散を遥か天空から見下ろしていたのです。

朝廷というのは伝統的に相い争う両者のうち、勝つ側に錦の御旗を与え、やるだけやらせ戦わせるだけ戦わせて収めます。総理大臣も有権者も、天皇の掌の上の郵政解散だったかと思うと、ご皇室の歴史の巨大さ、日本最強のパワーに圧倒されます。

余談になりますが、実は日本最強どころではありません。天安門事件(天安門大虐殺)で大陸の共産党政権は、自ら窮地に立ちましたが、日本の天皇の認証で辛くも国際社会に復帰した事実があります。「天皇が許すなら許そう」これが当時の世界の声でした。ですから、天皇家は「日本」と、そして「中華人民共和国」二か国の国家元首といえます。(例えるなら英国王室‘マウントバッテン=ウィンザー王朝’がイングランド王と、スコットランド王の両国家元首をやっているようなものです)

漢委奴国王」や「親魏倭王」と、嘗ては大陸の皇帝に認証されていたのが、今や立場は完全に逆転しています。日本の御皇室が認証し金印を授ける側です。

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閑話休題。記事主の個人的感想に過ぎませんが郵政解散の最大印象は天皇陛下です。錦の御旗の威光は今も尚最強だったのです。(錦の御旗 > 日本国憲法)

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小泉進次郎氏が内閣総理大臣に就任すれば43歳と、伊藤博文の44歳を抜いて最年少記録を139年ぶりに更新します。これを見て皆さん、何かを思い起こさないでしょうか。そうです「創業一族の社長は若くして就く」あれです。

一例ですがトヨタ自動車の豊田章男社長も就任は53歳のとき。トヨタ自動車社長の最年少記録です。創業一族というのは番頭の社長とは違い、若くしてなるものなのです。

そのように考えると「薩長」というのは明治維新から事実上の日本政界の創業一族として続いているんだなあと、つくづく思います。そして創業一族の強みは「自由」です。小泉純一郎内閣の郵政解散、安倍晋三内閣の憲法解釈変更など、創業家たる薩長以外の内閣では不可能です。

創業一族の自由につき、一例をあげると布団の西川のマットレスが思い浮かびます。これです。

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この商品を企画したのは西川八一行氏、若くして(47歳)就いた創業一族の社長ですが、古参の重役は猛反対です。「何だこの赤色は」「西川の伝統とかけ離れている」若き社長は、安土桃山時代の西川創業者の先例「初代、西川仁右衛門は色鮮やかな寝具で差別化した」を持ち出して古参重役たちを説得→倒産一歩手前の西川を救いました。若き一族の社長には時代とズレた会社の方向性を時代に合わせる仕事をしなければならぬ宿命があります。この自由さの発動はサラリーマン社長には難しいでしょう。


小泉進次郎内閣においても何らかの、賛否両論で物議をかもす自由を見ることができそうです。若干濫用っぽいギリギリの線を進次郎総理は攻めてくる筈ですが今上陛下は眉ひとつ動かさずに平然と認証されるでしょう。御皇室というのは律儀なのです。この律義さこそが錦の御旗の最強かつ、皇統が2700年近く存続する理由なのかもしれません。世界の英雄に律儀さは必ずしも必要ではありませんが、日本では必要不可欠な要素です。律儀なき者は滅びます。

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令和6年9月10日 追記。

小泉進次郎元環境相は総裁選出馬表明で、
解雇規制の見直し」を打ち出しました。
よくぞ打ち出してくれました。高度成長期の終身雇用システムは、もはや破綻しています。
日本の「ゼロ勉強社会人」は52.6% なんと1日の勉強時間は平均6分だけ、世界でも日本人が突出して「勉強不足」となっています。終身雇用制では世界に太刀打ちできません。もはや一刻の猶予もありません。「解雇規制の見直し」は、小泉氏がよく語るところのフルスイング(薩摩示現流)で実現させるべきです。フルスイングの発言を聞く度に、やはり小泉氏は薩摩の人だなーって思います。

解雇規制が緩和されると、真っ先に資格試験の倍率がハネ上がると予想されます。一寸先は闇ですから勉強の真剣さが違ってまいります。宅建行政書士社会保険労務士司法書士の各試験…。軒並み難化する筈です。

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これら、難関資格を以前から考えていたなら、今すぐ勉強を始めましょう。来年に向けて今ならまだ間に合います。(再来年あたりから制度変更も検討されると思います)。ただし全く真っさらな状態の場合は、お勧めしません。資格試験で人生が破滅する危険があるからです。合格するか、撤退するか、それ以外に勉強をやめる方法がありません。DEAD or ALIVE私自身は日々勉強中です。仕事と家族との時間を縫っての勉強時間の確保は気合の世界です。そして社会人は、家族の協力なくして勉強は不可能です。危険を承知でご決断されたなら帰ってご家族様と話し合ってください。

やると決めたなら学びなおしのチャンスです。逃さず捕まえに行きましょう。